「平和をつくる」ってどうするの?

うれしいことに映画「この世界の片隅で」は大ヒットとなりました。

(なかむらの元取材先のみなさんもたくさん協力した作品なんでなおさら嬉しいです)

映画は終了しましたが、この時期にはよく戦争体験の報道やドラマがあって、

観るたびに平和の尊さについて考える良い機会になりますよね(この時期だけという指摘もあるけれど)。

子どもが産まれた後、平和について考えることが増えたという方も多いかもしれません。

一方で、子育てに忙殺されて、社会のことを考える暇もなくなったという方も多いでしょう。

その瞬間までは日常

それは「いってらっしゃい!」と送り出してしばらくたった時。

それは水曜日の朝8時15分。雲一つない晴天の下の中学校の朝礼。

それはあるいは晴れたお昼の、買い物帰りの丘の上のレンガの自宅。

「その瞬間」までは誰もが当たり前の日常。

けれど「戦争」は日常の隙間に入り込んできて突然、日常を奪います。

わたしは今まで仕事柄も含めてですが、国内外含めてかなりの数の戦争被害者の方から戦争体験を見聞きしてきました(たぶん記者の中でも突出して多いはず)。

結果として分かったことのひとつがあります。本当に単純で当たり前のことなんだけれど…↓

戦争は日常の延長にあり、わたしたちから日常を剥ぎ取り、奪い去る。

「いってらっしゃい」と子どもを送り出した後。

退屈な朝礼中。

学校の校外活動中。

誰が次の瞬間、人類初の原子力爆弾が頭の上で爆発すると想像したでしょうか?

コソヴォでも聞きました。

美味しいパンを買った帰り。

丘の上の我が家に火がつけられて、一帯が火事に。そのまま、極寒の中、隣国へ山道を徒歩で逃げた。

戦争は日常の延長線上にやってくるのです。

先日は、ODAにかかわる仕事をしている私の大事な友人から、

彼女がシリアで思いを込めて手がけた事業が、破壊されたと言いました。

戦争は今も「遠い世界」の話ではないのです。

 戦争は良くないってもう知ってる。でも、どうする?

戦争が良くないってことは、もう十分わかってる。

でも、すぐに日常に戻っちゃう。

だって、何をしたらいいか?分からないんだもの。

そんな声が聞こえてきそうです。

今日から、今からできる「平和の作り方」があります。

子どもへのあたたかい「まなざし」は「世界への信頼」を生む

わたしたちが、今すぐにできることは

とにかく子どもを温かい目でみつめてあげること。

自分の子どもも、ほかの人の子どもも、だれでもいい。

わたしたちの世界観は、幼少期にあたたかい環境にいたかどうかが大きく影響しています。

「世界を『あたたかい場所』だと認識している人」が多くなればなるほど、世界に平和は広がっていくでしょう。

逆にいえば「世界は『敵だらけ』と認識している人」が多くなれば、当然、戦争・紛争は起こりやすくなるでしょう。

でも

「見つめるだけ?そんな小さなことで戦争は止められないよ」という声も聞こえてきそうですね。

いいえ。

見つめることは、大きな力になります。

「世界は10人つなげば全員知り合い」というたとえがあります。

外交を左右する政治家も、たどればあなたの知り合いの知り合いの…と行けばすぐにつながるでしょう。

(私の肌感覚では「10人どころではなく6人で全員知り合い」!)

あなたのまなざしは、誰かをホッとさせて、その笑顔は、また誰かをホッとさせるかもしれない。

だからあなたのあたたかいまなざしは、将来の平和をつくる一歩なのです。

あなたが温かく見つめた子どもたちも、大きくなった後、世界に少なからず影響を与えるはずです。

だから、いまから。

子どもをみつめて、微笑みかけてみませんか?

そして同時に、

あなたが、あなたのお子さんを大事に育てることは

平和を創造するという大事な仕事なのかもしれません。

 

8月半ば。戦争を取材してきたものとして小さな一歩について語ってみました。お見苦しかったらごめんなさい。

科学ジャーナリストなかむらあけみのプロフィール

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