「産後クライシス」。大なり小なり、産後クライシスにならない夫婦はありません。愛が冷めた?と悩むのはやめましょう。「妻の劇的な心身の変化」についていけない「夫の鈍感」が
名前がつけられて分かりやすくなりましたが、産後って、どんな夫婦でも、それまでの関係よりも、「険悪なムード」の頻度が増えます。それは「産後クライシス」と名前が付けられるまでもなく、古今東西、同じ現象がどの夫婦にも起こっていると思います。
「なかむらさんちって仲いいよね」と今ではどんな人にも言われる我が家ですが、色々と経験してきました(笑)。
女性の心身と生活に起きた激変に「夫側が鈍感であること」も大きな原因です。
夫側の「妻の大変さ」への鈍感から始まる産後クライシス
①「女性の体の変化」への鈍感、
②「育児の大変さ」への鈍感、
③「子どもの泣き・笑い・成長」への鈍感…。
①「産後で体はボロボロなの!家事もできないの!授乳で寝不足なの!ホルモンバランス崩れて情緒不安定なの!」というイライラへの鈍感
②「赤ん坊は夜中も起きて、私はいつも寝不足なの!頼る人がほかにいないの!子どもにイヤイヤずっと言われて疲弊してるの!子どもとだけじゃなくて大人と会話もしたいの!おしゃれなんて、ちっともできないの!思うようにトイレにすらいけないんだから!」という状態を理解しない夫の鈍感
③「なんでこんなに泣いているのに、放ったらかしにできるわけ?! こんなに笑ってかわいいのに、あんたはスマホばっかり見てるの?!」という状態。
キーキーキーッ!!!!! キーキーキーッ!!!!! キーキーキーッ!!!!!(※注意・途中からかつてのなかむらの心の叫びが入ってしまいました…)
もう、切ないですよね、妻側の一方的な思い。
夫婦の歩み寄りは不可能なのでしょうか?????
いいえ!あきらめるにはまだ早い!
産後クライシス中でも、不思議なことに夫の愛はほとんど冷めていません
実は、なかむらは2016年、某自治体の依頼で、約20組のカップルを対象にした産後クライシスの講座をしました。
産後の女性の体や心の変化の大変さ、そして赤ちゃん時代に育児にかかわっていない夫の人生の末路…等々、科学的データ等をふんだんに使って説明しました。
そして、最後はご夫婦で、なかむら考案の「セルフ・バースレビュー」をしていただいたところ…。
面白いことに、講座後、自分の妻を見つめる多くの男性参加者の目が、ハートマークだったんです!
受講後のアンケートで「妻への愛が深まった/大変深まった」と回答した男性は実に8割に上りました
女性は「そうそう!なかむらさん、私のイライラをよくぞ言語化してくれた!」というご感想。「夫への愛が深まった」人は夫側ほど多くない・笑
最近もこんなことがありました。
何かの会話で、私が「父親の幼児期の娘への接し方って、娘が大きくなった後の結婚相手選びにも影響するよ」と伝えた男性。
その翌週から、育児への態度が激変!
男性のお連れ合いによると、今まで娘が保育所を病欠する日も妻が休むばかりだったのに「僕が有休をとる」というまでに変化したそうです。
夫の産後への鈍感対策には、まず理性的な説明が必要
鈍感な男性たちも、きちんと説明すれば、きっと歩み寄ることができる。お互いに歩み寄ることで、新しい夫婦の道が開けるはず。これまでの経験で私自身も、自信を得ることができました。
はてさて4度目のなかむらの産後クライシスどうでしょうか…?もちろん発生してますよ。産後のこの3か月で2回程度、計5分。大変軽微です(笑)。
それは、これまでの経験から、
夫も
①「女性の体の変化」
②「育児の大変さ」
③「子どもの泣き・笑い・成長」に対してより敏感になっているからですね
(でも、過去3回、長い道のりだった…orz)
産後クライシス、夫も愛情のすれ違いにきっと悩んでいます。
そう、きっと産後クライシスで悩んでいるのは、あなただけではありません! 夫が適切な情報を得たうえで、互いの心の大事な部分を癒し合えたら、あきらめていた関係も、雪解けへの道筋が開けるかもしれません。
(2017年5月子育てネットワーク西宮掲載)
ちなみに夫の「鈍感」の原因についてはこちらをご一読くださいね。
産後クライシス 原因は「4か月のギャップ」?