上の子が可愛くないと感じる科学的考察とたった1つの解決策の提案

赤ちゃんのクーハンに入り込む兄

「上の子が可愛くない…
同じわが子なのに、“可愛い“という思いに違いがある私は、
ダメな親なんだろうか。
下の子の授乳中に、上の子が急に甘えてきて、
振り払ってしまった。
とっさのことだけど、本当に自分でもショックでたまらない。
平等に愛したいのに、大事にしてあげられない」

2人目、3人目が生まれたあと、
上の子が可愛くない…と感じる人は、実は多いのです。

あなたの悩みは、あなたが親失格だからということではありません。
4人の子を持つ筆者も同じ経験をしました。
そして「実は…」とご相談を受けることも多い話なのです。

愛情ホルモン「オキシトシン」という観点で見ると、「上の子がかわいくない」ことも説明がつきそうです。
大丈夫。メカニズムを理解すれば、自分を責めることをやめられます。そして責めることを辞めた後、ご自身の心に気付けば、少しずつ変わってきます。

この1ページを読んだ後、
あなたが自分を責める状態から解放されていることを願っています。

執筆者:なかむらあけみ(科学ジャーナリスト 4児の母)
1人目出産の際、科学情報のプロでも正しい育児情報が判別できず、混乱した経験から、科学的で「育児の土台」となるシンプルな育児情報を広める活動を行う。各国の科学論文等から”幸せな育児にとって欠かすことのできない3要素”をまとめる。医療関係者等も聴講する講演の参加満足度は過去4年間、98%。

上の子が可愛くないと感じる科学的考察

<目次>
「上の子が可愛くない」「上の子を突き倒した」などのショック
なぜそうなるか?仮説
上の子の状態
あなたの状態
愛情ホルモン「オキシトシン」が原因?
オキシトシンの効能
筆者が「上の子可愛くない」を克服した方法
まとめ

「上の子が可愛くない」「上の子を突き倒してしまった」というショック

「上の子が、可愛くない」と感じることで自分を責めてしまう母たち

上の子は、はじめての子ども。
大変だけど、可愛い!…はずだったのに。
下の子が生まれて、急変した性格。
もしくは、甘えの強烈さ。。。。かわいいと感じる余裕が消えますね。

そして生まれたての下の子が、育てやすくて可愛いがゆえに余計…、
上の子と同じような「可愛い」と感じられなくなっていることに親としてショックを受けます。
「愛の不平等が自分の中で発生している」「自分はわが子を依怙贔屓するダメ母」と自分を責めてしまうこともあります。

上の子を突き飛ばしてしまったという強烈な体験

育児の講演・情報発信などを行う私のところに、この関係でよくある相談は、「上の子を突き飛ばしてしまって…」という内容です。

「誰にも言えなかったけれど、実は…聞いてもらってもいいですか?なかむらさんなら受け止めてくれそう」とお話ししてくださいます。
この相談、1件だけではないんです。
何件もいただいています。
もちろん、じっくり聞かせていただきます。

ひとしきり思いを出してもらったら、次にその方に聞くんですね。
「上の子を突き飛ばしたのは、もしかして…授乳中ではありませんでしたか?」と。

ほぼ全員が「え、なんで分かるんですか????」と驚かれます。
私も経験があるのです。
はい、私も授乳中に振り払ってしまいました。
後ろから覆いかぶさってきた上の子を。
悩まれているみなさんも、ほぼ、同じ形状で同じ体験をされています。
不思議ですね。

これについては仮説を後述しますね。
では、まず、なぜ上の子が、いやいやになるんだろう?なぜ言い聞かせても、私の話を聞いてくれないんだろう?上のお子さんの精神状態をチェックしてみましょう。

「上の子可愛くない」と感じる時に、考えてみる上の子の精神状態は?

不安を消して顔を上げよう

青空と上を向く幼児

大事に育ててきたつもりの第一子。
第二子が生まれた途端…、

なんだ?この意味不明なイヤイヤは、急激な赤ちゃん返りは…。

もし、あなたの上のお子さんが幼稚園や保育園に行っていたり、家族にあなた以外の大人が始終いる場合は、きっと先生方やほかの家族が、イヤイヤ、赤ちゃん返りの不安を吸収してくれるでしょう。

しかし、特に、1人で2人を育てていると、上の子の嫉妬の感情の行き場がなくなります。嫉妬の感情は強烈です。子どもがそれを一人で処理するのは、簡単ではありません。大人でも無理ですよね?
だって弟や妹が生まれたら…その時の子どものショック、いかばかりでしょうか?兄弟が生まれたとき、上の子の感じる感情は、「夫婦で言えば、パートナーの愛人と一緒に住んでいる」状態とよく言われます。そんな過酷な嫉妬にまみれた精神状態

1人でワンオペで赤ちゃんを育てて上の子も育てている場合、上のお子さんが日中、接触するのはお母さんのあなた以外、だれもいません。
ですから、嫉妬のショックを癒せるのは、母だけ…なのですが(日中も父さんがずっといたら、父さんが和らげてくれるはずですが、ワンオペではそうはいきません…涙)、そのお母さんは、赤ちゃんのお世話に大変で、いやいやに向き合う余裕などありません。
だから、上の子の嫉妬の感情は、ずっと解消されないままなのです。

この関係は、嫉妬が吸収されないと、数か月から1年以上続くと思います。

では、なぜ、あなたは、上のお子さんを可愛いと思えない時、どんな状態なのでしょうか?

「上の子が可愛くない」あなたの状態

あなたは、実は2人目出産で、かなり神経が高ぶったまま、産後を過ごしたはずです。
1人目と2人目の年齢差がさほど開いていない場合は、よけいに注意が必要です。

産後はホルモンの急激な変化で、心身が不安定になることが多い。その状態では他者に対しての優しさは、たとえわが子でも、愛する夫でも、よほどストレスのない環境でないと発揮できません。
例えばあなたは「交通事故で全治2か月、内臓破裂、下血中」に人のお世話ができるでしょうか?余裕を持てやさしくできるでしょうか?
産後はそんな大変な状態。それでも、家事もして子育てもして…多忙な生活を余儀なくされるのが、産褥期です。
さらにその時に負った心の傷は、ずっと引きずることが多いです。精神的に非常に過敏になっている時期ですから。

「上の子が可愛くない」は愛情ホルモン「オキシトシン」が原因?

この産褥期において、そしてそれ以降も、子育てで重要な働きをするのが愛情ホルモン「オキシトシン」です。
はい。母子の絆を結ぶために、重要なホルモンだということは、当ブログを読んで下さっている方なら、もう何も説明する必要はないでしょう。

この魔法のような愛の化学物質。安心できる環境でよりよく分泌され、分泌されている間は、愛や安らぎを感じます。

しかし、同時に危険を感じる時には…すかさず、愛を感じている相手を守るために強烈な行動にでることがあります。その相手がたとえ、愛するわが上の子でも。とっさの時は理解できません。

これは、わたしの仮説ですが、「授乳中に上の子を振り払ってしまった」という体験は、オキシトシンが影響しているのではないかと考えています。

授乳中は特に最大級にオキシトシンが分泌されている時なのです。授乳している赤ちゃんとお母さんの関係が最大限に培われている時。

「この子を守りたい」という強い愛を生み出している時です。もし、その時、他者が、しかも、後ろから覆いかぶさってきたら…?

それは「上の子にいやがらせした行動」ではなく、「赤ちゃんを守るための行動」だった

必死に、何も考えず、赤ちゃんを守るための行動に出ますね。つまり、相手が誰であろうと確認する余裕もなく、振り払ってしまいます。(もちろん、授乳中でも相手を確認できる余裕のあるお母さんはたくさんいると思いますよ。

しかし、同じ状況で同じ経験をしているお母さんが多い以上、何らかの環境・条件が重なった結果、発生する事象だと私は考えています

上の子が授乳中の下の子に嫉妬して「自分のことも、かまってほしい」と後ろから覆いかぶさるのは、本当に子どもの行動としては、自然なことなんです。

胸の方は赤ちゃんがいますから、前は遠慮している。だけど、「背中だけなら…」と後ろからやってくる。冷静に考えるととてもかわいらしい行為です。

だからこそ、振り払ってしまったお母さんは、悩みます。なぜ、自分は可愛いはずのわが子を大事にできないんだろう?と。

でもね、一方のあなたの方はというと、か弱い赤ちゃんを抱いて、無防備に授乳している時、後ろから何者かに急に襲って来られたら…?かなり恐怖を感じますね。だから、自分を責めないで。無理のないことだったのです。

上の子もショックだと思うので、余裕のあるときに説明をしてあげてくださいね。

まずは、それにショックを受けている自分自身を責めないこと。そして、余裕が出てきた時にでも、上の子に、「びっくりしたね。怖かったね」「お母さんもびっくりしちゃって。ごめんなさい」と伝えてあげてくださいね。子どもの愛は、親よりも深い。彼らは親が非を認めたら必ず許してくれるのです。

では、筆者が、その「上の子可愛くない」という、言葉にならない、夫や周りの人には決して理解してもらえない辛さを、どう克服したか?お伝えしますね。あくまで筆者の経験に限る、という前提で読んで下さいね。

「上の子可愛くない」時は、オキシトシンの本来の効能を生かすとき

先にも述べたようにオキシトシンは触る子どもとの絆を深めるホルモンです。子どもの皮膚を触っていると触られている子どもにも、そして触っている母親の方にも、たくさん分泌されていきます。

わたしは、下の子が産まれて、上の子をあまり触っていなかったことに気づきます。手もにぎるのも、なかなかしんどい状態です。

が、1日5分、上の子を触り続けました。マッサージという大げさなものでもなく、手や腕など、触れるところを触ります。主に実施したのは、オキシトシン・マッサージと名付けた、胸のマッサージ。これについては、無料メルマガで特に詳しくお伝えしているので、そちらをご覧くださいね。

まとめ

下の子が生まれたとき、「上の子が可愛くない」と感じている人は少なくありません。
愛情ホルモン「オキシトシン」を下の子のためにたくさん分泌し、下の子との関係を築いている最中。

そして上の子は、そんなお母さんと弟・妹に激しい嫉妬心を感じて、お母さんに急に抱き着いたりします。
その結果、ビックリして、あなたは上の子にきつく当たってしまう…という状況だと考察されます。

上の子との関係を再構築するために、上の子との間にもスキンシップなどをして、オキシトシンを分泌させることで改善できるかもしれません。

実際、筆者はそれで「上の子可愛くない」⇒「上の子も可愛い!」になりました。その克服ストーリーと詳しいマッサージの方法については、21日間の無料メルマガプログラムをご覧くださいね。

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