母さんたちのつながる場所へ

「育児サークル」は時代遅れ?

同じような背景を持つ母たちが定期的に集まって

平日一緒に子どもと工場見学行ったり、

いろいろ体験したりする「育児サークル」。

そういえば、最近、目にしたり耳にしたりすることって少なくなりましたよね。

先日、某子育て支援センター長さんとじっくりお話する機会がありました。

「もうね、ちょっと前みたいな育児サークルは今は流行らないわね

今はスマホのSNSでつながっているからでしょうか。

センター長さんは懸念します。

「SNSの産前からの仲間内のつきあいだけじゃなくて、もっと広くつながってほしいんですよね」

どうしてですか?

「能力のある女性たちが育児だけじゃなくて、育児を通じて何か力を生かせる場があったらいいなと思うからなのよね」

この瞬間、

子育て支援の現場の人の意識も、変わってきたんだとパッと気持ちが明るくなりました。

母たちは「無力な人」じゃない

政府による1999年の新エンゼルプラン(2004年目標の少子化対策計画)以降、厚生労働省通達を根拠に子育て支援センターが各地につくられ始めました。

母たちが赤ん坊と1日中家の中に引きこもった結果、育児ノイローゼや虐待に発展することが”社会問題”と認識され始めた時期でした。

子育て支援センターを作るにあたって行政側の抱いている利用者像は「放っておくと虐待しかねない、か弱き無力な母たち」。

もちろん支援センターは「赤ちゃんと時間を過ごす」にはとても快適な空間だし、

1人目の時はわたしも何度も利用していました。

でも、ストレスもたまってたんですよね。

スタッフの方から「ママ」と呼ばれたり、「か弱いお母さん」扱いされるのって大人の女性としてはストレス。

私たちは「か弱き無力なママ」じゃない。

大人の自立した女性です。

私たちがほしいのは、「暇な時間をつぶすためのママ友」じゃない。

「目的を持って前を向く、ともに育児する仲間」。

これが大人の女性の本当のニーズじゃないかと思うんです。

そんな思いを書いた2年前のブログ「ノーベル賞晩餐会とシンデレラ母さん」が大反響だった時、この思いは多くの人に共通すると確信しました(リンクは最後↓)。

強く美しく生きる母たちがつながる場?

今は、ワーキングマザーが増えています。

専業の母親業の方でも、出産前は意欲的に働いていた女性が多い。

わたしが8年前の出産から今まで出会ったすべての女性たちは、

どなたも、力のある方たちでした。

きっとこれから出会う方もそうでしょう。

子どもがいて思うように動けはないけれど、

みなさん、凛と生きる大人の女性でした。

この人たちがつながりあえば、

もっともっともっともっと社会は、子どもたちのために美しくなるんじゃないかと思うんです。

もちろん、育児サークル全盛時代のお母さんたちも「か弱き母」の枠に収まらない人たちだったんだろうなと思います。「子どもを産んだら育児に専念する”良い母”でなければならない」という枠に自分をおさめようとして、一番身近な「子育てサークル」で余ったエネルギーを発散させていたんじゃないかと。エネルギーを「子どもと仲間と楽しく過ごす」という方向へ投入することでバランスを保とうとしていたんじゃないかと思うのです。そこ以外、持っていきようがなかったという人もいるかもしれません。

でも。

育児専業の人も、育児兼業の世界へ行く人も、

意志ある母たちがつながりあえる場があれば、

専業時代をおおいに楽しみ、深め、幸福感を感じつつ、ほんのささいなことから、大きなことまで社会に変革をもたらすことができるんじゃないかと思うのです。

能力あるあなたに「つながる場所」が加われば、

なんらかの形となり

それは自然と、子育てしにくい社会を変革することにつながると私は思うのです。

あなたの力はたぶん誰かとつながれば、もっと大きく花開くと思うんです。

どうでしょう?

どうやって、どこでつながるか?

私も、1人の母として何かできないかと考えています。

あ、なんか書いてて話がでっかくなってきた(笑)

おもいつきの「強く美しく生きる母がつながる場」企画

気楽に、ちっちゃくはじめたり参加したりできる場所にしたいなと。

はてさてどうなりますやら、おたのしみに…!

(あのね、念のため言っとくけど「美しく生きる」って「お洒落なファッション」と違うからね。すっぴんのなかむらさんの言ってることだから察してね・笑)

 

↓「ノーベル賞晩餐会とシンデレラ母さん」

ノーベル賞晩餐会と「シンデレラ母さん」その2

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科学ジャーナリストなかむらあけみのプロフィール

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