ノーベル賞晩餐会と「シンデレラ母さん」その1

お母さんである前に、「わたし」なんだ。

わたしは、お母さんじゃない。

ひとりの、
大人の女性で、
社会人なんだ。

そんなことを心の中で、叫んだことのあるあなた。

「お母さんというだけで、非力な扱いを受ける」

「お母さんというだけで、聖母であるべきというプレッシャーを受ける」

「お母さんというだけで…」(以下略)

いろんな思いを抱えて、
これまで子育てしてこられたと思います。

お互い、おつかれさまーーーーーーーーーーーーー!!!!
しんどかったよね。
いっぱい抑えてるよね。

「お母さん」という社会の構成員になる前は、
いや、なった後も、
わたしたちは一人の大人の女性です。

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子どもや保護者から慕われる保育士さんとして
泣く子も黙るベテラン会計スタッフとして、
腕利きのカリスマ美容師として、
患者さんや医局から頼りにされる医療のスペシャリストとして、
社長も唸らせる敏腕秘書として、
億を動かす金融人として、
バックや最旬のトレンドに詳しいおしゃれ番長として、

………

それぞれが、確立した立派な大人の成熟した女性でした。

ちなみに、
なかむらは7年前の12月10日、何をしていたか。

ストックホルムのシティ・ホールで、
スウェーデン国王一家と一緒に、
ノーベル賞受賞者のみなさんと一緒に、
お忍びで来てたダイアナ・ロスと一緒に、
晩餐会と舞踏会に出席しておりました。

「正装」である濃紺のロングドレスを着て。

隅っこの席ではあったものの、
彼らと同じコース料理をいただき、
AFP通信やらスウェーデン外務省やらの女性たちと
ノーベルの生まれ故郷のワインに舌つづみを打っておりました。

つまり、ノーベル賞を受賞された梶田先生、大村先生がやってらっしゃることと同じことです。
そう。

特派員としてノーベル賞授賞式の取材に行っておったのです。

(いや、もちろん優雅なのは、この晩餐会取材だけで、

それ以外は1週間連続1日3時間しか眠られずに
取材・出稿し続けるという殺人的な取材でしたよ。

…しかも、ロングドレスは自腹。
この日から7年間、クローゼットの肥やしです。見る?)

翻って、今。
あなたのスマホやパソコンの画面ごしにいる、今のわたし。

詳細に説明いたしましょう。
1年以上美容室に行ってない、
伸び放題のまとめ髪(←行く気持ちの余裕がない)。
日焼け止めと、眉毛だけの化粧。
汚れても破れても痛手のないファストファッション(ご飯粒付き)。

あ、失礼。
晩ご飯の片付けのためのエプロンもまだ着けてます。
シンクにはまだ、ちょっとだけお皿が残ってる。
まー、これって舞踏会の後のシンデレラ?

あなたは、いかがでしょうか。
すみません。
わたしほどじゃないですね。
失礼しました。

でも。
往時とは、確かに違う恰好。

そう。
わたしたちは、今、
「お母さん」という仕事で、いっぱいいっぱい。
とにかく、いっぱい、いっぱい、なんだよーーーーーーーーーーーー!!!!!!!

【写真:参加者に配られるノーベル賞授賞式等の手引きと夜会服のわたし、
…そして、子どもたちのお絵かきの残骸】

これ、また長引くから、次の記事に続きます!

ノーベル賞晩餐会と「シンデレラ母さん」その2

ちなみに、明日も雨だから、これから子ザルたちの山のような洗濯物を
コインランドリーに乾かしに行きます(とても家じゃ無理…)。
だれか、一緒に行く?

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