ノーベル賞晩餐会と「シンデレラ母さん」その2

「お母さん」は自立した女性なのです

前回の「その1」読んでくださった、あなた。

ノーベル賞晩餐会と「シンデレラ母さん」その1

あなたの晩餐会時代も、
きっと素敵だったことでしょう!

いいえ。
それだけじゃない。
いまも、
あなたの体の中から
美しい炎が
光輝いていますよ。

さて。
どんな晩餐会の花も、
いったん社会の構成員「お母さん」になったら…
わたしたちは、
「子育て支援事業」の対象となります。
国とか、自治体とかのアレですね。

これはわたしの個人的な印象ですが
子育て支援事業というものは、

「子育てに忙殺されて
余裕のない、
かわいそうで、
生きる力があんまりない『ママさん』に育てられている、
いたいけな子どもを
虐待から
救うための事業」

というのが隠された?スタンスだと、ずっと感じています。

つまり、
お母さんを「大人の自立した女性」として扱っていないことが多い。

子育て支援事業のイベントに参加すると、
「能力のない子どもっぽいママ」
という扱いをされる気がするのは、私の被害妄想でしょうか。
(まぁもともとそんな性格ですが・開き直り)。

behind-of-woman-gesturing

わたしのこれまでの経験で究極だったのが、
とある公立の子育て支援施設が、
託児付きでやってくださったイベントです。

趣旨は「お母さんだけで語ろう」。

当時、わたしは長男を生んで1年ほど。
「お母さん」として以外に
大人の会話をする機会が激減し、鬱々としていた時期。
ですから、そのイベントを1か月も前から心待ちにしていたのです。

そして、当日。晴天。
朝から山のような洗濯物と、息子の朝食とオムツと格闘し、
安全運転で極力急いで車を運転しつつ、
「乳幼児・阿鼻叫喚」となった託児室にかけこみ、
きょとんとする息子に「ここで遊んでてね。ママ、近くにいるし、すぐ戻ってくるからね!」と早口で言い聞かせ(息子、ごめん)、
ボランティアさんに息子をにっこりと預けて、
…2階のイベント会場へ滑り込みセーフッ!

「さー、大人の会話が久しぶりにできるわ!」
この時のわたしの目は、らんらんと輝いていたことでしょう。

「いつもは赤ちゃんが主役ですが、
今日は、お母さんが主役のイベントです」
司会の方の第一声に期待が高まります。

そして、次の声。
「さぁ、まずは
ジャンケン大会です!」

あっ!
これは、もう、みんな初対面で緊張してるから、
アイスブレークのためにやるのね!
任せとき!
緊張ほぐすなら、わたし、得意よ(腕まくり)。

せーの!
ジャンケンぽいっ!
きゃっ♡
負けちゃったぁ!!
今度は負けないわよぉ!!!(もっと腕まくり)

…こんな遊びが1時間。
アイスブレーク、長すぎ…と思っていたら。
「さぁ、リフレッシュしていただいたでしょうか。
お友達、できましたか?
みなさん、笑顔ですね~。
そろそろ、可愛いお子さんたちが待っているので…云々」

は?

は?

耳を疑いました。

コノヒト、ナニイッテルノ。
ワタシ、リカイデキナイ。

えーと、はっきり言って、
中学生の時、
ちょっと両想いっぽかった初恋の相手からもらった手紙を開くと、
「あけみさんとはつきあえません。
○○さんと付き合うことになりました」
と書かれていた時と同程度のショック。

分かりますか?
この挫折感。
経験したことのある、あなたなら、ご理解してくださいますよね。
失恋を…じゃなくて。
この意味不明な子育て支援。
そう、こっち。
失恋もね、大変だったけどね。うん。
ありがとう…(涙)。

さて。
わたしたち「お母さん」は、
一人の大人の女性です。

やはり、どんな子育て支援も、
お母さんを
一人の、
自立した、
大人の女性として扱わなければ、
意味がありません。

リフレッシュどころじゃありません。
むしろ、深く傷ついて帰っていくのです。

field-sky-nature-agriculture

そう。
あなたは、
わたしは、
わたしたちは、
自立した、立派な、「大人の女性」です。

今夜、一人になった時、
鏡の前で、一緒に言おう。

「わたしは、大人の女性です」

ついでに。

「わたしは、大人の立派な女性です」

もひとつ。

「わたしは、大人の、立派な、美しい女性です」

最後に。

「わたしは、大人の、立派な、光り輝く女性です」

(※お好みで、BGMに英語バージョンの「Let it go」を
おかけ下さい。

さぁ、一緒に歌いましょう!

(わたし、英語で歌えないんですが「れりごー」だけ唱和させてください)

Press – Nobel Media

【今年の晩餐会のデザートは上の公式ウェブサイトで見ることができます。おいしそー。ちなみに報道ですら料理はもちろん、晩餐会全体の写真撮影は禁止されています。ちなみに2008年は益川さんがメガネを自分のシャンパングラスの上にちょこんと置き忘れていたんだけど(益川さんらしい)、この組み合わせが美しかった。写真撮れないから原稿にはしませんでしたが…。知る人ぞ知る裏話】

(で、この項も、まだあと1回続きます)

ノーベル賞晩餐会と「シンデレラ母さん」その3

LINEで送る
Pocket

1 個のコメント