今年は、子どもの命にかかわる酷暑。
2018年は猛暑が例年よりも2週間早く訪れています。
熱中症の被害も増えています。体温調節機能の未熟な子どもたちには、熱中症は命取りです。
7月17日には豊田市で、小学生が学校の校外学習中に熱中症で死亡するというニュースが報道されていました。楽しい校外学習だったはずなのに…。一人の親としても、本当に本当にショックです。
「熱中症予防」どころの柔らかい表現は、もう甘い。
「熱中症で子どもを死なせないために」といったレベルの危機感でこの記事を急ぎ書いています。
なぜなら長男次男の通う公立小学校にはエアコンがありません。。。
この時代に。この酷暑に。
しかし、これは我が家だけの問題ではありません。
全国的に、学校でのエアコン設置率は非常に低いのです。
熱中症予防呼びかける前に、全国の公立校の教室半分以上がエアコンなし!
全国の公立学校の教室エアコン設置率は、なんと41%。
つまり、日本中の学校の全教室の半分以上で、子どもたちはエアコンなしの酷暑を過ごしているのです。
設置率数パーセントの県すらあります。でも、その一方でエアコン設置率100%(すべての教室に設置)の地方自治体もあります。都道府県単位で行くと、東京都はなんと99%で全国トップ。涼しい場所で学べる…羨ましい限りです。(文部科学省 公立学校(施設)の空調(冷房)設備設置調査状況)
ちなみに長男の学校では、室内温度は34~37度まで上がるそう。先生方も汗だく。必死です。
こんな環境で教師、児童ともに十分な授業ができるでしょうか?
子どもたちや教師は、この環境下で「成績を上げろ」「円満に教室内で過ごせ」と言われてもできるでしょうか?
「エアコンはためらわずに付けてください」「お子さんや高齢の方はエアコンのある場所に避難してください」といった呼びかけが公的になされているのに…です。
この時点で、エアコンのない教室で学ぶ子どもたちは、「生き残る」ことが目標ですよ。すでに。
この苛烈な酷暑に、大事なわが子を「死なせない」ために親ができること。そして「親が最も見落としがちなこと」をまとめてみました。
子どもの熱中症予防、見当違いの環境省の声け内容
少し前までは「炎天下で車に置き去りになった子どもが熱中症で死亡」というニュースが熱中症関連ではよく報道されていました。
けれど最近は違います。特に今年の酷暑は違います。
先ほどの死亡事例は、小学生が校外学習中に、異常を訴えています。異常を訴えつつも、先生の付き添いで歩き続け、学校で倒れたそうです。
異常を訴えた時点でタクシーなどを拾って帰校するべきだったかもしれません。その一瞬の判断が命取りになるのです。
環境省のキャンペーンでは子どもの熱中症予防は…
- 子どもの異変に敏感になる
- 水をこまめに飲ませる
- 外出時は照り返しに注意
- 日頃から暑さに慣れさせる
- 服装を選ぶ
- 絶対に、車内に子どもを置き去りにしない
たぶん、教師の側も「子どもの変化に敏感」であろうとしたことでしょう。
でも、それを上回る酷暑。
環境省のこの呼びかけ内容では、全然足りないのです。
こと、今年の35度を超える日があるような酷暑については。
では、何が必要なのでしょう?
子どもの熱中症予防の基本は、十分な睡眠と朝ごはん
熱中症予防に大事なのは「疲れていない体」。
環境省の予防法にはこれが抜けています。
それってどういうこと?
普段と同じ生活していたらいいじゃない?って思いますよね。
でも。
その「普段通りの生活」が慢性的な睡眠不足だったら…?
乳幼児の睡眠不足は親が管理できます(といっても赤ちゃんの睡眠のコツがまだ普及していなくて、まだまだ寝不足の乳幼児は多いのですが…)。
けれど小学生の睡眠不足は深刻です。
たとえば午後9時に眠っていたとしても、寝る前にスマホやテレビゲームの画面を見るだけですでに睡眠の質が低下しています。
おまけに朝ご飯を食べない小学生の本当に多いこと。
(同じ数だけ、朝ごはんを食べない子に悩む親御さんがいらっしゃることでしょう!)
いくら水分補給をしていても、睡眠不足と朝食抜きの生活は熱中症の大きな要因となります。
酷暑 熱中症から子どもを守りたいなら、早寝早起き・朝ごはん!
睡眠不足の日に、朝ごはんを抜いて、気温35度の炎天下を2時間歩く…。
子どもにとっては自殺行為です。
大人でもかなりの確率で熱中症になります。
とにかく、とにかく「生きたいなら眠りなさい!」「生きたいなら朝ごはんを食べなさい!」と説得してください。
それでも聞かないなら熱中症になるとどうなるか、伝えてあげましょう。
普段と違う形相の必死な親御さんの顔に、生意気盛りの小学生以上のお子さんも少し違うものを感じるかもしれません。
本当に、みなさま。ご安全に!
熱中症にならずに、この夏をのりきりましょう!
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乳幼児の睡眠リズムの作り方についてはこちらの記事を☟