【出産予定日間近】陣痛始まる時間帯は「夜」に多い。300人超の体験から

「いつ、陣痛来るのかしら」妊婦さんにとってはドキドキの毎日ですよね。
満月の夜に多いなんて満月を気にしている人もいるかもしれません。
満月については、諸説あり、研究結果も一律ではありません。
ただ、少なくとも1日のうち「この時間帯に陣痛が始まりやすい」という研究があります。

一日のうち、この時間だけはぜひ、安静にしておいてください
万が一、よその家で「陣痛が…!」なんてことにならないよう、
安心してその日を、あなたに迎えてほしいのです。

執筆者:なかむらあけみ(科学ジャーナリスト 4児の母)
1人目出産の際、科学情報のプロでも正しい育児情報が判別できず、混乱した経験から、科学的で「育児の土台」となるシンプルな育児情報を広める活動を行う。各国の科学論文等から”幸せな育児にとって欠かすことのできない3要素”を発見。医療関係者等も聴講する講演の参加満足度は98%、無料メルマガの開封率も驚異的な数字を出している。

産んだ後に、あなたが”赤ちゃんを可愛いと思えない”という事態もありえます。そんな時に自分を責めないように知っておいてほしい。”親子の愛が芽生える”科学的メカニズムを

【出産予定日間近】陣痛始まる時間帯は「夜」に多い。

■目次■  
 ① 陣痛発来はこの時間帯が多い
 ②
自然分娩は、春夏と、秋冬で、出産ピークの時間が違う
 ③陣痛をそれなりに予測するための生活習慣
 ④ 予測できると心づもりもラク。
 ⑤ ただし、過信しないで。1人ひとりのお産は違う
 

陣痛発来 陣痛がくるのが多い時間帯とは

過去の自然分娩を分析したデータを読んでいくと、
自然な陣痛発来や、前期破水の発生は
夜間帯(午後6 時から午前6 時まで)に多いという報告があります(※1)。

夜間の発生は、昼間の…実に3倍!これ、ほかの調査でも同様の結果が出てるんですね。

季節に関係なく、自然分娩は「陣痛」が午前3時ごろがピーク。
深夜に圧倒的に多いとなっています。

<出産前に読んでおきたい関連記事>新型コロナ感染知らずに出産したら?胎児への影響

自然分娩は春夏と、秋冬で、出産ピークの時間が違う

規則正しい習慣で生活していた妊婦さんの多かった1985年の研究では、
季節によっても出産の多い時間が違ったようです。

深夜型でホルモンの分泌バランスが崩れがちな現代の妊婦さんには
当てはまりにくいかもしれませんが、
知っておくと小ネタになりますね。

陣痛が発来する時期は、
午前3時がピークというのは四季を通じて変化がないいっぽうで、
春夏は、午後3時に娩出のピーク
そこから夕方以降にかけて多い様子。

いっぽう、冬では逆に、深夜から朝にかけての娩出が多いようです。
秋はどちらかというと、冬よりの時間帯が多い模様です。

夏生まれは、午後から夕方、
冬生まれは、朝方の出産が多いということですね。

「陣痛がいつくるか」予測するための生活習慣

陣痛発来は、愛情ホルモン「オキシトシン」をはじめとする多くのホルモンが影響しています。

体内のホルモンが作用するには、日の光を浴びる生活習慣が必要です。
つまり、規則正しい生活習慣ですね。

朝、起きるのが遅く、
また深夜や未明まで蛍光灯の白い明かりの中にいると、どうでしょう?
母子ともに、体内時計が不安定になりがちです。

赤ちゃん自身も胎内から、リズムをもってあなたと生活を共にしています。

生まれた後の赤ちゃんの睡眠リズムを安定させるためにも、
ぜひ産前の生活習慣を整えてあげてくださいね。

もし、深夜や未明にこのブログを読んで下さっているなら、
あなたと赤ちゃんの健康のために、
良かったらすぐに閉じて眠ってください。
そして、再度、昼間に「シンプル育児研究所」でgoogle検索して
じっくり読んでいただけると幸いです。

「いつ、陣痛が来るか、なんとなく心づもりしておきたい」という方。

  • 夜は、眠る2時間以上前からスマホやPCも見ないようにして
  • 少なくとも、日付が変わる前に、さっさと眠りましょう。午前8時ごろに眠ると心も体もすっきりしますよ。
  • 朝日をきちんと体に浴びましょう。
  • 蛍光灯の明かりではなく、間接照明で過ごしましょう。

夜中から早朝に来る陣痛なら、出勤前のパートナーと一緒に病院へ行くこともできますね。
陣痛中に1人で病院行くのは、たいへんです。

15分、10分おきに来る痛みを感じながら、あなたは運転できますか?
タクシーを呼ぶ余裕がありますか?
強烈な生理痛をさらに強烈にしたような痛みを抱えて、一人で大量の入院荷物をもって歩く。
…大変ですよね。

妊娠中からずっと規則正しい生活を続けるというのが大事ですが
「今できるだけのことをしたい」と思っているなら
今日から早寝早起きしてみるのもよいかもしれません。

朝?昼?夜?陣痛がくる時間帯が予測できると精神的に楽

当ブログ主宰のなかむらは、陣痛促進剤を打たなかったお産のうち、
やはり陣痛が来たのは夜~早朝でした。

1度は、夜2時頃から痛みはじめ。
5~10分間隔になったのが早朝5時ごろ。

2度は、早朝4時ごろから痛み始めて、
朝9時には出産していました。

4度目も、38週目後半あたりから、
毎日、夜から朝にかけて、じわじわとお腹が張ってきました。
前駆陣痛のひどいのが来たのも未明から早朝。
結局、不発に終わりましたが…。

そして本番。
見事に夜中0時すぎから急に痛み始めて、
未明の2時半にはスピード出産。

規則正しい生活をしている妊婦さんは、
眠るときはすぐに外出できるよう、パジャマじゃなくて、
ズボンだけ妊婦用スパッツを履いて眠ることをお勧めしますよ。

陣痛は、調査上、「夜~朝が多い」

陣痛は、主に調査上、「夜~朝が多い」ということでした。
ただ、調査上の話ですので、あなたのお産は違うかもしれません。
「絶対、夜に来る」というわけではありません。

夜も昼も、いつ来ても大丈夫なよう、心づもりしながらも、
夜間はやはり、安心のためにゆっくりご自宅で過ごすことをお勧めします。

あなたのご安産をお祈りしています。
そのほか、ここにしかない陣痛に関係する記事を、ページ下部にまとめています。

今回の記事に関連する音声配信はこちら☟

※1:自然現象が分娩開始に及ぼす影響 新潟県立看護大(2013)

※2 P-2 陣痛発来・分娩の日内変動とその季節差 宮本 美幸, 中村 泉, 三浦 悌二 日本生気象学会雑誌(1985)
1985年 22 巻 Supplement 号 65

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科学ジャーナリストなかむらあけみのプロフィール

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