新型コロナ 立ち合い出産できない不安を軽減する9つの対処法

夫は妻を支えることに専念しましょう

赤ちゃんを家族の中に迎える決定的な瞬間が「出産」ですね。
感染者数が増え続けている2020年夏、立ち合いができる産院は非常に限られています。
コロナによる立ち会い出産の停止がいつまで続くのか見えてきません。

立ち合い出産ができない不安には2種類あるでしょう。
・陣痛とたったひとりで、向き合わなければならない不安、
・出産を間近に見ずに、父親としての自覚が育つのか?という不安。

2つの不安を読み解き、対応策について考えましょう。

新型コロナ 立ち合い出産できない不安を軽減する9つの対処法

1.立ち合い出産が、夫婦にもたらしてきたもの
・立ち合い出産とは
・賛否分かれる立ち合い出産の満足度
・立ち合い出産の大事な要素

2.陣痛・産後の入院期間を一人で乗りこえる不安への対処法
・出産前から産後を想定して夫が家事サポート
・生活習慣を見直し、ホルモンバランスを整える
・入院時は産院の門までついて来てもらう
・妻子が入院中に、夫ができることは退院後に仕事を休む準備
・妻の退院時は、夫は絶対に迎えに行く

3.夫が父親としての自覚を持ちにくいのではないかという不安
・赤ちゃんを早期に抱っこすることが、父性の芽生えを促す
・産前からの準備=生活を整える、胎児に優しい声をかける
・夫は、産院で出迎えたら、妻をねぎらい、赤ちゃんの匂いをすぐに嗅ぐ
・帰宅したら、夫はカンガルー抱っこや沐浴など皮膚と皮膚の接触を

4.まとめ

1.立ち合い出産が、夫婦にもたらしてきたもの

立ち合い出産とは

立ち合い出産は、妻の分娩に夫が付き添い、赤ちゃんの娩出の瞬間もともに同じ場所で過ごすことを一般的に言います。

夫婦の絆を強め、子育てへの思いを強くする意義深いものだとも、一般的に認識されています。

ですから、意義深い行為が、新型コロナによって実現できないのは思い描く「理想のお産」とは違う形になると不安になったり不満に思う方もいるでしょう。

賛否分かれる立ち合い出産の満足度

しかし、「立ち合い出産して、とても良かった」という人がいるいっぽうで、「もう2度と立ち合い出産はしたくない」という人も、夫側妻側それぞれで存在します。

立ち合い出産に満足している人は「妻が夫に役立っていると感謝を伝えている」+「早期に赤ちゃんと肌の接触をしている」。

いっぽうで、立ち合い出産に満足していなかったご夫婦は
「お産の時に夫が役に立たなかった」と妻が思っていたり(リアルにこういう話をたくさん聞きます)、
「夫が自ら自分が役になっていない」という敗北感・無力感を持っていたり。

つまり、夫自身が「自分が役に立てた!」という達成感・役立ち感が満足度につながる様子。
立ち合いに対する妻から夫へのねぎらいの思いがあるかないか、という点も、
立ち合い出産満足度に影響しているよう
です。

ただし、経産婦さんたちからは、「人生最大級に痛くて、疲れて、へとへとな状況で、夫に感謝している余裕なんて皆無!」と一斉に声が聞こえてきそうです。。。。

このほか、立ち合い出産に満足度の低いご夫婦の場合は、
赤ちゃんと早期の接触があまりなかったというのも理由だとみられています。
もちろん、出産時の夫婦仲の親密さも満足感へ影響しているようです(※1)。

立ち合い出産で大事な要素

以上のようなことを見ていくと、立ち合い出産で大事な要素は
「夫の役立ち感」
「子どもとの早期の接触(抱っこ)」ということが見えてきます。

では、新型コロナによる立ち合い出産ができなくなったご夫婦は、どのように不安を乗り切ることができるでしょうか?この不安を乗り切る方法は、上記2つのことにヒントがあるようです。

陣痛の痛みを一人で乗り切る不安への対処


陣痛は、長い人で20時間超も続くこともあります。
この人生最大級と言われる痛み、
そしてお腹の中から命、新たな人を迎えるという未知の体験をたった一人で乗り切るには、
それなりの勇気と覚悟が必要ですね。。。

ここで重要なのはやはり、
妻側にとっては、陣痛時にその場にいない夫の存在をいかに感じられるか?
夫側は、妻を最大限、サポートしている姿を見せ続けられるか?

どのように工夫していけばいいか?考えてみましょう。

出産前から、産後を想定して、夫が家事サポート

妊婦で産休に入っているからといって家事を通常通りできるほど、臨月の体は動きません。
産後、妻が寝たきりになっている状態でも、
夫が育児と家事、仕事が両立できるよう、夫婦で話し合っておきましょう。
家の中の整理、収納システムの見直しなど、調理家電の購入もしておけば、お互いの負担も減るでしょう。

理由については後述しますが、ぜひ産前のお腹のマッサージはパートナーにも毎日してもらうといいでしょう。

夫婦で生活習慣を見直し、ホルモンバランスを整える

そして夫婦で体調をしっかり整えておいてください。
お産直前になって「立ち合い、今日から解禁になりました!」なんて言われることもあるかもしれません。
そんな時に夫が咳でも出ていたら…?せっかくのチャンスが水の泡になってしまいますね。
ですから、夫も体調管理は必須です。

入院する産院の入り口までついて来てもら

初産の場合、陣痛は5分間隔になってから初めて入院となります。
予定日前後はできるだけ、夫は妻のそばにいるよう工夫して、
陣痛が始まったら、ぜひ5分間隔になるまでの間、ご自宅などでゆっくり夫婦で過ごせるようにしてください。

基本的な生活習慣を守っていると、陣痛が始まる時間帯もあらかじめ検討をつけることができます
夜のうちに陣痛が来たら、夫もそばにいて支えやすいし、病院まで送って行きやすくなります。
ぜひ、しっかり生活習慣を整え、早寝早起きをしておきましょう。

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また、家で痛みに堪えている間、夫は、妻の背中をさすったり、食べものや水分の補給を支えたり、なんでも妻の要望は聞いてあげてください。

分娩中は、リモートで、妻への言葉がけを支援


分娩中は、facetimeやzoomなど同時中継できるよう、スマホ用三脚などを準備しておくとよいでしょう。
助産師さんに設置などを頼んで、夫は妻の様子を見守りましょう。

夫の声がそこにある、それだけで妻はほっとします。
もちろん、助産師さんが丁寧に付き添ってくれるでしょうが、
病院によっては、妊婦ひとりきりで陣痛室に残されることも、ないわけではありません。
そんな時、不安が大きくなると、陣痛も遠のいたり、お産が長引くこともあります。

ですからぜひ声だけでも、「頑張ってるね」「ボクはここにいるよ」といったことを繰り返し伝えてください。
「伝えてほしい言葉」を妻に事前に聞いておくのもよいですね。

妻子が入院中に、夫ができることは退院後に仕事を休む準備

妻が入院中、夫は手持無沙汰になりますね。
夫側に重要なことは、とにかくここではしっかりと生活習慣を整えること。

ぜひ、赤ちゃんと妻の退院後に仕事を休むように算段をつけましょう。
通常、産後数日を休む人が多いですが、仕事を休む必要はありません。

妻は、赤ちゃんと一緒に孤独に5日ほどの入院生活を頑張ってきました。
家に戻ってから、ようやくここで父親が頑張る出番です。

とにかく休暇を取って妻を支える準備をしましょう(家事になれていない人はその練習も必要ですね)。

妻の退院時は、夫は絶対に迎えに行く

妻は一人で頑張ってきました。
5日間会えていないのですから、産院の門など、ぜひ会えるギリギリのところで待っていましょう。
夫側は妻を本気でありとあらゆる言葉を使って、感謝の意を伝えましょう。

ここで妻はぜひ、「会えなくても、頑張って支えようとした気持ちは伝わったよ」と言ってあげると、夫の気持ちは上がってくるかもしれません(本当に、いざその時になると産後で余裕がないでしょうから、気づいた時でよいと思います)

flowers

妻がお花が好きななら夫は妻の退院時に花束を持っていくといいかもしれませんね

3.夫が父親としての自覚を持ちにくいのではないかという不安

赤ちゃんを早期に抱っこすることが、父性の芽生えを促す

夫としての自覚は、父性の科学的なメカニズムから、赤ちゃんとの皮膚接触が早期に行われることで育っていきます。

夫は、赤ちゃんの皮膚を触り、瞳を見つめ、匂いをかぎ…5感で赤ちゃんを感じることで
生物学的に心が「父親になる」のです。
この時、夫の心身の状態、ホルモンバランスが整っていることが「父親になる」メカニズムを支えます。

産後早期に赤ちゃんを抱っこすることが、夫の立ち合い出産の満足度を高めています。
新米父さんとなった夫が、赤ちゃんに「没入」(首ったけ、メロメロになること)できるのは、
やはり抱っこや肌と肌との接触がきっかけになると言われています。

では、立ち合い出産ができないから、打つ手はないのでしょうか?
いいえ、すぐにそのハンディは、本当にすぐに取り戻せるんです!

産前からの準備=生活を整える、胎児に優しい声をかける

赤ちゃんが「パパの声」に反応しやすいよう、ぜひ胎児時代からお腹に声をかけてあげてください。
胎児は耳でしっかり聞いています。
産後も、産前に聞いていた音に親しみを感じます。
積極的に、妻の大きなおなかをマッサージすること、そして胎児に優しい声をかけ続けること。
赤ちゃんはお腹の中から、父との絆を感じ始めることができます。
pregnant woman

夫は、産院で出迎えたら、妻をねぎらい、赤ちゃんの匂いをすぐに嗅ぐ

産婦人科の出口で赤ちゃんと妻を迎えたら。
安心できる環境で、赤ちゃんを抱っこしましょう。
そして、必ず頭の匂いを嗅ぎましょう。

脳に赤ちゃんの匂いの刺激が伝わります。
赤ちゃんの匂い=いい匂い!という回路を育てていきましょう。

帰宅したら、夫はカンガルー抱っこや沐浴など皮膚と皮膚の接触を

夫は、安全で温かい場所でぜひ、お互い裸になって、赤ちゃんを抱っこしてみてください。
もちろん、赤ちゃんが健康であることが、絶対条件です。

ただ、カンガルー抱っこには無防備な状態で行うと、事故も発生しています。
気持ちよすぎて、大人側が眠ってしまうことも多々あります。
この間に赤ちゃんが窒息してしまうこともあるので、絶対に一人では行わないでください。

・暖かい部屋で
・大人は何かにもたれながら35度以上、起き上がった状態で(赤ちゃんが呼吸しやすいように)
・赤ちゃんの呼吸、体温を確認しながら
・5分くらいで十分です

赤ちゃんの情緒も安定します。
父親の匂いを赤ちゃんが記憶し、
「この人の抱っこは気持ちよかった。この人は安心」と覚えてくれます。
絆も強くなります。
カンガルー抱っこで赤ちゃんの可愛さを実感したら、
一気に立ち合い出産ができなかったことを挽回するのではないでしょうか。

まとめ

立ち合い出産をしたかったけれど、新型コロナのおかげでできない。
そんな忸怩たる思いは、赤ちゃんとパートナーを大切に思ってこその感情です。

立ち合い出産は、人によって夫婦によって満足度が大きく異なります。
ですから、立ち会うことがすべてではない、と言うこと。

しっかりした思いがあれば、立ち合い出産をしてもしなくても、工夫次第で必ず良い夫婦関係・親子関係が結べます。
そのためには、
「夫婦で基本的な生活習慣を整え、ホルモンバランスを整える」
「産前から夫も、胎児への声掛けや、おなかのマッサージを行う」
「陣痛間隔が5分になるまで、自宅で夫婦で過ごす」
「産院の門まで、夫が付き添う」
「入院中は仕事をして、産後にできるだけ長期で仕事を休む準備をする」
「退院時も産院の門まで迎えに行き、すぐに赤ちゃんの匂いを嗅ぐ」
「帰宅後は、皮膚と皮膚の接触を安全に注意しながら繰り返し行う」

以上の工夫が、家族の絆を深める手助けになるはずです!
ご安産をお祈りしています!

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(※1)立ち会い出産における夫の満足感と立ち会い体験および妻への親密性との関連 松田 佳子 日本看護研究学会雑誌 2015年 38 巻 1 号 1_93-1_100

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